ウェアラブル・ストレッチャブル市場の配線材料、部品実装用の導電性接着剤の開発

2017年12月01日 プレスリリース

弊社では、昨今新たな市場として注目されているウェアラブル・ストレッチャブル市場の配線材料、部品実装用の導電性接着剤の開発・事業化を目指しており、長年培ってきた半導体封止材、導電性接着剤、受動部品向け材料の技術をベースに新たなポリマー技術を導入し、回路形成用、絶縁保護用及び部品実装、コネクタ接続用の導電性接着剤をトータルソリューションとして御客様へ提案いたします。

 

回路形成用銀ペーストXE181シリーズは低温乾燥(120℃)でありながら 2×10-5Ω・cm程度の低抵抗を実現。熱可塑ポリウレタンなどのストレッチ性の高い基材に回路を形成した場合、業界最高水準の2倍に基材を伸張させても高い導電性を維持、その後、基材を初期値に戻すと抵抗値もほぼ初期値に回復する性能を持っております。

 

回路形成用カーボンペーストXE182シリーズは低温乾燥(120℃)で1Ω・cm以下の抵抗値を発現。また緩やかではあるがPTC機能も合わせ持つため、回路形成だけでなく、銀回路の導電性保護膜、プリンタブル面ヒーターへの応用展開が可能。また、銀ペーストと同様高いストレッチ機能を合わせ持っております。

 

ストレッチャブル導電性接着剤XE184 シリーズはXE181シリーズ、XE182シリーズでストレッチャブル基板に回路を形成した上に部品実装するための導電性接着剤で、最低温度80℃で硬化させることができ、ストレッチャブル基材への追従性が良好な接着剤になります。

 

絶縁性ペーストXE185シリーズは導電性回路を保護する目的とし、導電性ペーストと同様高いストレッチャブル特性を持ちながら導電性回路の保護や特にウェアラブル用途では洗濯耐性の向上に向け開発中です。

 

これら製品群の大きな特徴の一つとして多くのストレッチャブル基材との相性が良く、アプリケーションに限定されることなく、ストレッチャブル性が要求される市場において貢献できるものと考えております。

 

このほか、熱硬化性樹脂をベースとした銀ペーストXE183シリーズの開発も行っており、全ての製品群の開発を2018年上半期までに完了、製品化を目指してまいります。

 

※XE181シリーズ銀ペーストとXE182シリーズカーボンペーストの伸びに対する抵抗値変化

 

※ストレッチ基板に直線回路を形成し、2倍まで伸張させたもの

図2