脱炭素への取り組み
SBT認証と再生可能エネルギー導入
太陽光発電と省エネ施策で一歩を踏み出す
ナミックスは、環境負荷低減のため温室効果ガス削減を推進しています。
2024年に国際イニシアチブである「SBT認証」を取得し、本社工場には太陽光発電設備や省エネ型設備を導入。
環境にもやさしいものづくりをめざす、その取り組みをご紹介します。
※SBT認証とは
SBT(Science Based Targets)認証とは、パリ協定が掲げる「世界の平均気温上昇を産業革命前から1.5℃未満に抑える」目標に整合した、企業の温室効果ガス削減目標を認定する国際的な制度です。
「脱炭素経営」への挑戦
ナミックスは、企業理念として「自然と人間の共存共栄」を掲げ、環境への責任を経営の中心に据えています。カーボンニュートラルの実現は社会的要請であると同時に、この理念にも深く通じるものです。グローバル企業として国際的な環境基準に対応し、2024年に国際的な枠組みに基づくSBT(Science Based Targets)認証を取得しました。
ナミックスはこの認証のもと、Scope1・2(自社の燃料使用や購入電力に伴う排出)について2030年までに2019年度比で46.2%削減、さらにScope3(原材料調達や物流などのサプライチェーン全体)についても2032年度までに2022年度比で30%削減という目標を掲げています。
こうした明確な数値目標を設定することで、ナミックスは環境経営を定量的かつ継続的に進める体制を整えました。目標達成に向けて、当社では本社工場を中心に再生可能エネルギーの活用や省エネ設備の導入を進めています。太陽光発電設備や熱回収ヒートポンプなど、エネルギーを「創る・活かす」取り組みがすでに動き始めています。
工場から始める再生可能エネルギーの活用
太陽光発電設備(施工協力企業:テス・エンジニアリング株式会社様)
SBT認証で掲げた削減目標の実現に向けた一歩として、ナミックスは2025年3月、本社工場棟の屋上に太陽光発電設備を導入しました。年間およそ12万kWhの発電を想定しており、これは一般家庭およそ30世帯分の年間電力使用量に相当します。CO₂の削減効果については、約57tを見込んでいます。
今回導入した太陽光発電設備は、基礎部分が不要な低重心架台タイプをメインに採用。強風による影響を受けにくく、建物への荷重を抑えられるため、既存構造を活かしたまま安全に設置できるのも特長です。基礎工事を必要とせず、施工効率に優れるメリットを活かして、パネル枚数を増やす計画を進めることができました。
発電量や稼働状況は監視システムによりモニタリングされます。2025年現在は発電量を計測し、実際のCO2削減量を割り出している段階です。発電状況を“見える化”することにより、社内の環境意識の醸成にもつなげたいと考えています。
失われていた“熱”をエネルギーに変える新設備
同じく2025年3月には、本社工場に熱回収ヒートポンプを導入しました。この設備は、空調等で使用した水が持つ“熱”を再び回収し、冷暖房や温水供給などに再利用するシステムです。ナミックスでは、生産設備の空調に多くの冷水と温水を活用しているため、この空調設備から帰ってきた冷水(還)と温水(還)の熱をヒートポンプで回収することで、従来排出されていた熱エネルギーの再活用により、省エネへと繋げることができます。
熱回収ヒートポンプ設備(施工協力企業:菱機工業株式会社様)

中央監視システムを通じて運転状況を常時把握し、エネルギー効率や異常検知を記録・管理。これにより、効率的な運転を維持しながら、安定した熱供給を可能にします。導入したチラーは耐塩害仕様で、日本海に近く潮風の影響を受けやすい立地環境にも対応しています。
このヒートポンプチラー導入により、ナミックスでは年間で約1,200MWhのエネルギー削減を見込んでいます。試算では、2030年に掲げる削減目標の約2割相当をこの設備で達成できることになります。実際の年間削減効果については、稼働後における各種装置や流体のパラメータデータ等を収集し、算出する計画で進めています。
脱炭素社会と持続可能な未来の実現へ
ナミックスは、脱炭素社会の実現に向けて次のステージへ歩みを進めています。本社工場だけでなく、他拠点への再エネ設備の展開や、オフサイトPPA(電力購入契約)は2025年11月より活用開始です。再生可能エネルギーについては、太陽光発電に限らず広い視野で調査・検討し、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指しています。
社内でも、SBT認証取得を契機に、環境対応の取り組みも広がりを見せています。今後は研修や社内ポータルを活用し、社員一人ひとりが環境課題を“自分事”として取り組む文化を育てていきます。
一方で、カーボンニュートラルの実現に向けて課題にも直面しています。設備投資や運用コスト、技術的な対応の難しさ、原材料調達など、これらの課題については当社だけでなくサプライチェーン全体の連携も不可欠です。外部の支援制度も活用しつつ、パートナーとの連携を通して実現可能な方法を模索し、環境負荷の少ない原材料の活用や、リサイクル材の調達など、サプライチェーン全体での課題解決を図ります。
ナミックスはこれからも、「自然と人間の共存共栄」という理念のもと、地域や取引先をはじめとするステークホルダーとともに、環境・社会・経済の調和を図りながら、持続可能な未来づくりを進めていきます。